北海道 ツーリングレポート 2002 夏

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第 10 話 : 積丹


9/3 (火) 晴れ

朝の通勤ラッシュ時間帯に入ってしまったか。
スリムなブロン子ちゃんでもサイドバッグ2つのフル装備ではスリ抜けは難しい。
2晩も世話になったしゃり君宅を出発し、丸山公園の脇を通って R5 を目指す。

R5 に出てしまえば流れは快調。小樽駅前を過ぎると交通量はさらに減る。
右手に日本海を眺めながら余市町へ。工事中箇所があって迂回ルートを通ったりしつつ
セイコーマートで初めての休憩。ツーリングペースも戻ってきたようだ。

豊浜トンネル崩壊事故以来、初めて通ったのだが、現場近辺は大幅に道が改修されており、
道幅は格段に広く、直線的なトンネルが数多く続く区間となっていた。
ローソク岩が見える区間は非常に短くなり、注意していないと見落としてしまうだろう。
犠牲者の方の冥福を祈りつつ通過する。

神威岬

積丹町に入ると道は海から離れる。
積丹岳を左手に眺めつつ、婦美原野・積丹原野を気持ちよく走り抜ける。

再び海に到達すると正面に神威岬が見えた。
このあたりの景色がおいらにとっての積丹だ。沖縄とも伊豆とも違う海の色。
積丹岬の方が海の色は素晴らしいのは知っているのだが、今回はパスね。

11時ちょっと過ぎ、神威岬直下の「食堂うしお」へ到着。
本日の目的の 50% はココに来ることだった。

生ウニ丼・赤!

初めてここを訪れたのは学生時代。
当時、600円/1日の予算でチャリダーをやっていたおいらには、
高くて食べられなかった「生ウニ丼」。
その後、就職してからリベンジ(死語)に来たのだが、
その時も海が荒れていて「蒸し」しか食べられず、涙を飲んだ苦い経験アリ。

恐る恐る、おばちゃんに「生」があるかを聞く。
ウニの漁期は 8月いっぱいということだったが、幸いにも最後の「生」が残っていた!
迷わず注文!もちろん値段の高い方の「赤」である。

ええ、満喫しましたとも。
16年近く掛かった宿題を1つ片づけた感じ。機会があれば是非行くべし行くべし。

神威岬を南から眺める

苫小牧を夕方発のフェリーに乗るには、あまり時間は掛けられない。
神威岬は「女人禁制」のゲートまで行って引き返した。
海運の難所として有名な場所だが、いつか、ここを漕いでみたいものだ。

積丹半島を海岸沿いに1周できる道も今回が初めて。
裏側?から見る神威岬は新鮮だ。
路肩にクルマを停めて、岬をスケッチしているおぢさんが居た。
道路は何ヶ所が工事中の箇所があり、さらに道幅を広げているように見えた。


泊原発の横を抜け、岩内へ。
ここでルートを再検討。
ニセコ・パノラマラインを通る時間はなんとかありそうだ。

パノラマラインから見た羊蹄山

標識どおりに来たつもりが、何故か岩内森林公園に入ってしまっていた。
ちょっと焦りつつ、野生の勘でなんとか横道を繋いでパノラマラインへ復帰。
平日のためか交通量は非常に少ない。久々の高速ワインディングを堪能。
とは言ってもブロン子ちゃんでは法定速度程度しか出ないのだが。

ニセコアンヌプリを眺めつつ、五色温泉の駐車場で休憩。
倶知安に下る道はここから狭くなる。
勾配もキツいし、キタキツネの飛び出し等もあって、なかなかスリリングな道だ(笑)
羊蹄山の眺めもまずまず。

倶知安のホクレンで給油。
9月になったためか、旗はもらえず。残念。
少し日が傾いてきた。羊蹄山の麓の直線道路を走り抜ける。

苫小牧まであと 100km 程度か。まだ先は長い。
それでも尻別川を偵察しつつ走る(なかなか良さそうな川だった)
一度寄ってみたかった道の駅フォーレスト276大滝で休憩。
確かに巨大なログハウスだ。材の太さも半端ではない。
しかし、客はそのことにほとんど気付いていないのがちと寂しい。
残りの土産を物色し、名物トイレにも一応寄ってから出発。

美笛峠を越えると、1台のクルマが後ろにぴったりついてきた。
こちらは、ほぼ北海道標準速度で巡航中。スピードを落とすと向こうも落とす。怪しい(笑)
モーラップキャンプ場の分岐に入ってやり過ごす。2人乗車で、いかにも覆面風だった。

支笏湖はあっさりパスして R276 の苫小牧までの下り。
この道は、ゆるやかにひたすら下って行くのでチャリンコに超オススメである。
キモチの良い森の中を1度もペダルを漕がずに 20km 近い距離を走れるのだ。

それを思い出して気分よく下っていたのだが、対向車のバイクに挨拶したら返事がない。
おかしい?と思ってミラーを見ると青い回転灯が回った瞬間だった。
すかさずウインカーを出し、左に寄せて速度を落とし、右手で「先に行け」とジェスチャー。
はたして、覆面君はおとなしくUターンしていったのだった。

へすていあ号から見た朝焼け

そんなこんなで、無事に苫小牧到着。
コンビニで食料を少々買い出しした後に船上の人となるのであった。

本日の走行距離:296km
全行程走行距離:1,930km

おわり


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