北海道 ツーリングレポート 2002 夏

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第 6 話 : ドライブ


8/30 (金) 晴

今日からは基本的に別行動の予定。
だが、犬をはじめとする小動物にメロメロに弱い林゛さんに、ナキウサギを是非見せてあげようと思う。
6時起床。ナキウサギの居場所は日の出が遅いので、それほど早起きしなくてもいいのだ。
テントの外はすでに秋の気配が漂い肌寒い。

さっくりと朝飯を食べ、林゛さんのテントを撤収してカリブで出掛ける。
おいらは連泊のつもりなのでテントもバイクも置きっぱなし。
町まで出なくてもいいように今日の昼飯分までは買い出し済みである。
ダートを下る途中では鹿は出てこなかった。

ナキウサギ生息地

キャンプ場の天気は良かったのだが、十勝平野は霧で覆われていた。
然別湖方面へ向かい、扇ヶ原展望台でトイレ休憩するも下界は見えず。

場所は敢えて伏せておくが、ナキウサギ生息地までは 10分程歩く。
このあたりの日の出は7時過ぎと思われたが、だいたい予定通りに到着することができた。
以前と比べるとガレ場にロープが張られ、苔類が人間から保護されているのがわかる。
今日は他の観察者はいないようだ。

ピキちゃん(笑)

途端に「ピキッ」という声が聞こえた。
なんとまったく待たずにナキウサギが姿を見せてくれたのだ。
ガレ場の上を縦横無尽に走り回っている。今まで見た個体に比べてすごく行動的?だ。
植物をカジっているのを見ることすら出来た。今日はラッキーだ。

ふと、林゛さんを見ると、「アイフルの CM で犬を見るおぢさんの目」になっている。
「ピキちゃんは可愛いなぁ」などと勝手に名前までつけている。
連れて帰るとか言いだしかねないので(笑)1時間程観察して静かに去った。

さて次はどーするかということで、さしたる案もなく、一緒に岩間温泉へ行くことにした。
空は夏空に戻り、空気も乾いてきて非常にキモチが良い。
R273 からの分岐がわかりづらく、三股山荘まで行ってしまう。
たしか直線の途中で林道の分岐があったような気がしたのだが…
実際はS字の途中で、しかも片側工事中だった。おいらの記憶もアテにならない。

音更川本流林道に入った途端、大きな鹿が目の前を横切った。
「おおバンビーノ!」いきなり雰囲気を盛り上げてくれる。
お次は直線の途中で道の左右に1匹づつ。驚かせないようにそろりと走る。熊はいないか?
何ヶ所かある石狩岳登山口には数台の車があった。今日の山は最高のコンディションだろう。
双眼鏡で見ると山頂付近の紅葉が始まっているのが確認できた。

岩間温泉でくつろぐ

岩間温泉に到着。記憶よりもたくさん走ったような気がする。バイクとクルマの違いか?
さしもの4駆カリブも川渡りは無理なので、ビーサンに履き替えて川を渡る。水は非常に冷たい。

時刻は 10時ちょっと前、先客はいなかった。
ゴミなどが放置されることもなく、綺麗にされているのでキモチが良い。
湯加減も文句なし。空は高く、風はさわやか、今日はアブも居ないしでサイコーである。
帰りの運転はおいらが引き受けたので、ルービーなぞを流し込む林゛さん。至福の時である。
結局、1時間以上もまったりしてしまった。

手持ちの食材は食べてしまったのだが、どーもまだ腹が満足しない。
天気もいいし、ナイタイ高原牧場にでも登って肉でも喰うかということに話がまとまる。
糠平を抜け、上士幌の町に入ると雲がにわかに広がってきた。
「晴れてるうちに!」ということで急いで登る。

ナイタイ高原は昔は一方通行だったような記憶があるが、片側1車線の道になっていた。
頂上のレストハウスでひとしきり景色を見た後にカルビ丼を食べる。
少々上げ底気味だったが、美味かったので良しとしよう。
なお、ここに来たらソフトクリームを食べなければならないのは古からの鉄の掟だ。
大(300円)中(200円)小(100円)の「大」を迷わず頼んだはいいが、満腹にはちと辛かった。

そんなこんなで、結局別行動には全然ならず、林゛さんも然別狭に連泊することに決定。
鹿追のコンビニ(いつの間にか3つに増えていた)で買い出ししてキャンプ場へ。
モツ鍋をつつきつつ、鹿の湯も再度堪能し、夜は更けていった。


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